抄録
本論文では,本研究で提案している感情生成モデルがユーザと長期的なインタラクションをとることを想定したシミュレーションを行った.本研究では,著者らの先行研究で問題となっていたロボット内部の環境が感情生成に与える影響が考慮されていない点を解決するため,発達ロボットのための欲求と情動の相互影響を考慮したロボットの感情生成モデルを提案している.提案モデルでは,人の生理的要因などを模倣した内部状態を用いて,欲求と情動の相互影響を表現している.また,欲求と情動はそれぞれ2つの自己組織化マップ(SOM)を用いて生成する.本シミュレーションの結果から,学習過程において偏ったイメージを持つコミュニケーションを多く行ったモデルは,感情の分化の様子が偏り,入力に対する反応も成長過程に影響を受けたものになることがわかった.