抄録
経済産業省の報告によると、組み込みシステム開発者の育成が産業界から期待されている。本研究は、高等専門学校(以下高専)における組み込みシステム開発者教育の有効な手法を提案、開発することを目的としている。そこで、組み込みシステムの一つであるロボットのうち、入出力装置と制御装置があらかじめ搭載され、高度な情報処理技術の実装が可能な歩行ロボットを利用した教育手法を提案する。まず受講者モデルとして、手続き型プログラミング言語を理解した高専高学年学生を想定し、その知識を用いて歩行ロボットの制御プログラムを開発する4週の演習を設計、実施した。特に、四足と二足の異なるロボットを利用しており、それらの特徴を生かした課題を設けた。実験後の学生の感想には、組み込みシステム開発に関する特徴的な部分を体験できたとする記述が見られ、本教育手法の有効性を確認した。本文では、実施した教育手法の詳細を示す。実施後に提出された課題に対する学生の解答や感想から本教育手法の効果を評価する。