抄録
この論文は社是が利益にどのくらい影響するのかを調べたものである.社是は企業の根幹を示すものであり,そこには重要な事柄が記述されている.もし各企業の社是から核となる事柄を抽出出来れば,どんな社是が企業にとって良い社是なのかという事がわかる.社是を分析する為に「gradual information maximization」という自己組織化マップを情報理論を用いて改良したものを使用した.この方法はデータ構造を視覚化すると共に,重要な変数を抽出する事が出来る.この方法を使用し「社会」という言葉が重要であるという結果を得た.高い利益を生み出す企業はこの「社会」という単語を含む社是を持っている傾向があった.この事は社会的な事柄が社是の中で重要な役割を果たしているという事を示唆している.