日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
第31回ファジィシステムシンポジウム
セッションID: TC4-1
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入力に誘導された神経電気活動パターンに顕れる神経回路網内部状態の安定性
*松井 嘉德伊東 嗣功箕嶋 渉工藤 卓
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抄録
脳の情報処理の原理を解明する最小系として,ラット海馬分散培養系は有効である.本研究では,底面に64 個の微小平面電極を備えた培養皿(MEDプローブ)上にラット海馬神経細胞を分散培養して回路網を自律的に再構成させ,この回路網における電流刺激に対する応答安定性を解析した.本系においては,刺激入力が無くとも発現する自発性電気活動が,培養開始後約10 日前後から観察される. 時間軸方向及び刺激回数で平均的活動パターンを算出し,各時間との差分値を求めた.電流刺激によって電気活動を誘発すると,活動電位の最小時間幅単位である5 msの時間窓内の活動パターンと平均的な活動パターンとの差分は刺激直後から減少し,徐々に初期のレベルに復帰した. また,刺激による活動パターンは再現性が有り,自発活動と考えられる領域において時空間パターンが周期的に変化する傾向が観察された.これらの結果から刺激を印加された神経回路網の内部状態が変化したことが示唆された.反復する神経活動が数秒間にわたって反響的・再帰的に自己入力することで神経回路網の状態自体が維持され,短期的な記憶に対応する状態が形成されていると考えられる.
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© 2015 日本知能情報ファジィ学会
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