日本顎関節学会雑誌
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顎関節鏡コンピューターシミュレーション
石丸 孝則早津 良和篠崎 文彦
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1998 年 10 巻 3 号 p. 547-551

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抄録
コンピューターシミュレーションにより, 非侵襲的に顎関節腔内を画像化し, あたかも関節鏡視を行っているかのように内部構造を観察する方法の開発を試みた。
元画像はインターネット上の精細な凍結軸位断層像をもつVisible Humanを用い, 02ワークステーション (シリコングラフィクス社) 上にて, 顎関節三次元再構築を三次元画像処理ソフトウェアAnalyzeAVWを使用して行った。構築像内へのfly-through (突入飛行) シミュレーションにより, 関節鏡シミュレーション像は得られた。
上関節腔内の滑膜, 関節円板, 円板後部組織等の関節内部構造が, 表面の滑択さや凹凸不整等の形状で明瞭に識別確認された。また, 関節円板の一部欠損も確認された。
顎関節鏡シミュレーションは, 関節構造検索のために今後応用されうるものと考えられた。
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© 一般社団法人日本顎関節学会
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