2002 年 14 巻 2 号 p. 179-183
幼稚園児から高校生までの5, 996名を対象として, 若年者における顎関節症の発生頻度についての疫学調査を行った。その結果,
1. 若年者における顎関節症の発生頻度は, 幼稚園児5.1%, 小学校低学年7.9%, 高学年14.6%, 中学生20.8%, 高校生26.9%と増齢的な増加を示した。
2. 性差は, 幼稚園から中学生までは認められなかったが, 高校生においては女子34.9%, 男子21.4%に認められ, 女子が男子よりも有意に高い発生頻度を示した。
3. 顎関節症状は, 顎関節雑音のみが顎関節症の認められた者の90%を占め, 最も多く認められた。