グローバルビジネスジャーナル
Online ISSN : 2434-0111
自由論題(査読付き論文)
建設プロジェクトにおける契約形態と遅延について
吉積 尚志 瀬木 俊輔Kiyoshi KOBAYASHI
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2020 年 6 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

日本企業が参画した海外インフラ建設プロジェクトにて納期遅延が発生し,多額な損害が発生する事例が後を絶たない.本論文は,海外インフラ建設プロジェクトにおいて遅延が発生する要因を契約形態に着目し,纏めたものである.一般的に,遅延が発生した場合,請負者責による遅延日数に対して契約にて定められた損害賠償額(LD)を請負者は発注者に支払う必要があり,請負者はLD支払いを避けるというインセンティブによって,工程を遵守しようと努力する. 本研究ではPrincipal とAgentの関係に基づいてコンソーシアム契約における請負者のインセンティブについて評価した結果,請負者のインセンティブが低下し,そのため,工程遅延が発生しやすくなることを示した.

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