抄録
本研究ではSFプロトタイピングワークショップにおける発話の分析を行った.SFプロトタイピングは,SF を作る過程を利用して参加者の発話を引き出し,未来ビジョンを作成するワークショップ手法である.発話を効果的に引き出す手法とするには議論プロセスの分析が必要であるが先行研究は少ない.この課題を解決するため,発話プロセスを時系列で記録するツールとしてWeb アプリケーションを開発し,データを取得し分析した.その結果,手順を守り議論を進行させた方が最終成果物を描きやすいこと,また,単位時間あたりに創造したアイデア数が多いほどプロットの量を高めることを発見できた.分析結果より,今後の手法の改善につながる提言を提示した.