抄録
授業の目標は,価値目標・技能目標・態度目標という系列で考えることができる。言語教育も国語教育も同じように考えることができる。ただし,国語教育の場合は,国語科以外の教育(生活の中での学びなど)に身につけたことを一旦脱ぐ(unlearn)ような国語科授業を考える必要がある。実践研究も,その教師が身につけた教育観を一旦脱ぐような研究が求められる。これらの一例として,ある公立小学校教員の実践とそれへの関わりを紹介した。ここでは,ある児童が生活の中で身につけた振る舞いを国語科授業によって一旦脱ぐ(unlearn)ことも目指された実践であった。それは,変革しようとする教員の実践研究の結果でもあった。