日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
経験
スパイナル針を用いた胃壁固定法
冨保 和宏木全 大
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2009 年 51 巻 9 号 p. 2473-2477

詳細
抄録
経皮内視鏡的胃瘻造設術において,スパイナル針を使用した低コストな胃壁固定法を考案した.胃壁腹壁固定には第2針刺入孔付きの第1針の過刺入を防ぐストッパーを装着したスパイナル針を使用した.手技の安定性の有無を明らかにするために,本法と鮒田式胃壁固定の施行時間の分散を比較した.本法による結紮総固定は31回施行したが,合併症は皆無であった.本法は鮒田式と比較して平均施行時間にして約50秒の差を認めたが,分散に有意差はなかった.本法は低コストで安全で,手技的に安定して施行でき,鮒田式胃壁固定法の代替固定法になり得る方法であると考えられた.
著者関連情報
© 2009 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top