日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
魚骨を核とする総胆管結石と診断し内視鏡的に治療した1例
吉田 亮大場 一生森崎 智仁高森 謙一山口 直之大仁田 賢磯本 一水田 陽平中尾 一彦神田 哲朗河野 茂
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2010 年 52 巻 2 号 p. 265-271

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抄録
症例は73歳男性,3年前に急性胆管炎,総胆管結石症の診断にて内視鏡的乳頭切開術(EST)を行い截石した既往がある.今回,上腹部痛および発熱を認め当院入院.腹部CTにて中心に針状の核を持った38mm×8mm大の総胆管結石を認め,形状より魚骨を核とした結石と診断し,慎重にEST治療を行った.摘出した結石の内部から針状の物質を認め,成分分析にて魚骨であることを確認した.魚骨を核として結石が形成された症例は本例を含めて8例にすぎず,文献的考察を加えてこれを報告する.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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