日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
逆流性食道炎患者における食道粘膜傷害の方向性
足立 経一古田 賢司勝部 知子木下 芳一
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2010 年 52 巻 3 号 p. 383-388

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抄録
逆流性食道炎において24時間食道pHモニタリングにおける胃食道酸逆流パターンをロサンゼルス分類のグレードA~Dに分けて検討すると,グレードAでは昼間の胃食道酸逆流が主で,グレードCおよびDにおいては夜間にも高頻度に酸逆流がみられる.これらの酸逆流パターンの違いが粘膜傷害の方向性に与える影響を検討したところ,グレードAの粘膜傷害は食道の2~3時,すなわち右前に多く,グレードCの粘膜傷害の中心は食道の6時方向,すなわち後壁側であった.グレードBの粘膜傷害は最も頻度が高いのはグレードAと同様に食道の2時方向であるが,グレードAに比して後壁側に分布が傾いていた.軽症例における右前を中心とする粘膜傷害の局在を重力的な位置関係のみで説明することは困難であり,その成因や意義については今後の検討課題である.
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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