日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
Collagenous colitisの診断と治療
梅野 淳嗣松本 主之中村 昌太郎飯田 三雄
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2010 年 52 巻 4 号 p. 1233-1242

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抄録

Collagenous colitisの診断と治療について概説した.本症は慢性の水様性下痢と大腸粘膜直下の膠原線維帯の肥厚を特徴とし,中年以降の女性に好発する.原因として遺伝的要因,薬剤(プロトンポンプ阻害薬,非ステロイド性消炎鎮痛薬,アスピリン,チクロピジンなど),自己免疫疾患,腸管感染症,一酸化窒素などが示唆されている.本症の内視鏡所見は,正常あるいは毛細血管の増生などの非特異的所見にとどまることが多いが,mucosal tearsと呼ばれる幅の狭い縦走潰瘍がみられることもある.本症の診断基準は臨床症状および病理組織学的所見よりなり,薬剤が関与する場合にはその薬剤の中止のみで改善することもある.治療薬として,アミノサリチル酸製剤,ステロイド,免疫抑制剤などの有効性が報告されている.

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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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