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日本消化器内視鏡学会雑誌
Vol. 53 (2011) No. 2 P 207-232

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http://doi.org/10.11280/gee.53.207

総説

私と内視鏡との関係は非常に長い.最初に出会った内視鏡は膀胱鏡で,東大第1内科に入局後は第8研究室に所属し,胃カメラ検査に従事した.翌年1月から医局内規で茨城県立友部療養所に勤務し,ここで外科医長の久保博士から,気管支鏡,食道鏡,直腸鏡の手ほどきを受けた.帰局後の研究テーマは胃カメラで,学位論文は胃カメラによる胃炎の経過追求と胃炎の各種内視鏡所見の病理学的検討であった.昭和36年にオーストラリヤ・シドニー大学Royal Prince Alfred病院にsenior registrarとして勤務し,ここでSir Williamから軟性胃鏡の実技を習った.学位取得後は大腸の内視鏡検査に従事し機器の開発を行い,短い大腸ファイバースコープを完成させた.さらに紫外線胃カメラ,蛍光胃カメラの研究を行い,赤外線電子スコープを完成させ,それを用いた臨床的研究を行った.昭和43年に生検に際し,当時恐れられていた癌細胞の散布,転位を防止するため高周波電流を応用し,さらにポリペクトミーの開発を行った.その後パリ・ラエンネック病院,ビシャ病院,ドイツ・アーヘン市Luisen病院,オランダ・ライデン大学,オーストリヤ・ウイーン大学,ベルギー各地の大学その他に招かれ,各施設での大腸内鏡検査実施の基礎作りを行った.また電子スコープの試作を行い,日本消化器内視鏡学会,世界学会,アジア太平洋学会の運営にも理事長として当たってきた.以上の各段階で,東大8研,防衛医大2内で内視鏡の実務,研究,教育に当たり,さらに帝京大学,聖マリアンナ医大でも客員教授として若手の教育に拘わってきた.これまでの長い内視鏡との縁を感謝している.

Copyright © 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会

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