日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
急性膵炎を来したHenoch-Schönlein紫斑病の1例
三池 忠田原 良博山本 章二朗橋本 神奈山路 卓巳安倍 弘生楠元 寿典蓮池 悟永田 賢治下田 和哉
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2011 年 53 巻 5 号 p. 1465-1471

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抄録
52歳,男性.両側下腿の紫斑,腹痛,血便を呈し,Henoch-Schönlein紫斑病と診断した.膵型優位の血清アミラーゼ,リパーゼの上昇が出現し,腹部CTでは軽度膵腫大を認め,急性膵炎を合併した.ステロイド,メシル酸ガベキサートを投与し,Henoch-Schönlein紫斑病,膵炎ともに軽快した.稀ではあるが,Henoch-Schönlein紫斑病に膵炎を合併することがあり,腹痛の原因として膵炎の可能性を念頭に,素早く適切な対応が必要である.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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