日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
食道粘膜下腫瘍に対して粘膜切開後の直視下組織生検が診断に有用であった1例
高松 徹東海 浩一牛丸 信也松本 吏弘岩城 孝明福西 昌徳鷺原 規喜宮谷 博幸吉田 行雄山田 茂樹
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2011 年 53 巻 9 号 p. 3023-3027

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抄録
食道粘膜下腫瘍(SMT)は良性腫瘍が大部分を占め,悪性は稀とされている.しかし,画像所見のみでは良悪性の鑑別が困難な場合もあり,組織型により治療方針も異なるため組織診断を得ることが必要である.今回,われわれは30mmの食道SMTに対して超音波内視鏡下穿刺吸引生検術(EUS-FNAB)を試みたが,組織量が不十分で確定診断に至らず,粘膜切開後直視下生検にて確定診断が得られた症例を経験した.EUS-FNABはSMTに対する組織診断法の第一選択であるが,EUS-FNABにより十分な組織が得られない場合には,本法を試みてよいと思われた.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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