日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
くり返す出血のために腸管切除を必要とした 長期血液透析患者の特発性腸間膜静脈硬化症の1例
笹木 有佑高野 眞寿谷野 美智枝露口 雅子長佐古 友和川村 直之工藤 峰生土橋 誠一郎飯田 潤一
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2012 年 54 巻 7 号 p. 2039-2045

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抄録
症例は64歳女性,25年前より慢性腎不全にて血液透析治療を行っている.約1年の間に右側結腸からの出血による血便を3度くり返した.内視鏡上虚血性変化が持続し,保存的治療が困難であったため,右半結腸切除術を施行した.病理組織は腸間膜静脈硬化症と診断された.術後出血は無く経過良好である.血液透析を行っている慢性腎不全患者に発症した出血をくり返す特発性腸間膜静脈硬化症について文献的考察を加え報告する.
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© 2012 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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