抄録
目的:急性出血性直腸潰瘍(AHRU)の臨床的・内視鏡的特徴,潰瘍形態から予想される臨床像を明らかにすること.対象と方法:AHRU 23例を対象とし1)基礎疾患およびADL,2)抗血小板薬,NSAIDsおよびステロイドの使用状況,3)AHRUの内視鏡的特徴,4)止血処置の詳細,5)内視鏡所見からみたAHRUの臨床像,について検討した.結果:1)重篤な基礎疾患をもつ長期臥床患者が大半を占めた.2)抗血小板薬9例NSAIDs 5例ステロイド10例であった.3)大半が肛門歯状線付近で露出血管が13例に認められた.4)HSEとクリップによる止血が最多であった.5)Dieulafoy型で止血術後再出血率が有意に高かった.結論:抗血小板剤,NSAIDs,ステロイド使用中の長期臥床患者の血便では,AHRUを念頭に置く必要があり,Dieulafoy型では止血術後の再出血が多く注意が必要である.