日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
S状結腸に発生したbenign fibroblastic polypの1例
赤松 拓司山下 幸孝松本 久和谷口 洋平中村 文保中谷 泰樹瀬田 剛史浦井 俊二上野山 義人小野 一雄
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2013 年 55 巻 11 号 p. 3568-3572

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抄録
症例は65歳男性.スクリーニングの下部消化管内視鏡検査にて,S状結腸に粘膜下腫瘍様の形態を呈する5mm大の病変を認めた.診断的治療目的にEMRを施行した.病理組織学的所見では,粘膜固有層主体に異型の乏しい紡錘形細胞の増殖が見られた.免疫染色ではvimentinが強陽性,epithelial membrane antigen,α-smooth muscle actin,desmin,S-100,c-Kit,PDGFは陰性,CD34は部分的に陽性を呈し,Ki-67陽性率は低かった.これらの所見からbenign fibroblastic polyp(BFP)と考えられた.BFPは比較的新しい呼称であり,現時点では疾患概念は確立していない.類似する形態を示す,平滑筋腫,gastrointestinal stromal tumors,神経線維腫,神経鞘腫,神経周膜腫,inflammatory fibroid polypなどを除外して診断されている.本症例が本邦初の報告と思われ,文献的考察を加えて報告する.
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© 2013 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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