抄録
症例は76歳の男性で,3年前に施行した大腸内視鏡検査で,回盲弁上に約3cm大の亜有茎性粘膜下腫瘍を認めた.内視鏡的特徴よりリンパ管腫または脂肪腫が疑われ経過観察した.しかし今回の大腸内視鏡検査および腹部CT検査で,1年前と比較して腫瘍の増大を認めた.腫瘍径から内視鏡的切除術の適応外とされ,腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した.腫瘍は30×25mm大で,粘膜下に多発性嚢胞状構造を認め,リンパ管腫と病理診断した.回盲弁上のリンパ管腫は稀で,一般的に内視鏡的切除を行うことが多い.外科手術後の病理組織学的所見にて内視鏡的切除術の適応を検討しえた貴重な症例と考えられた.