抄録
症例は50歳の男性.背部痛を主訴に近医を受診した.腹部CTにて膵頭部に40mm大の不整な嚢胞性病変を認め,慢性膵炎の急性増悪,膵仮性嚢胞と診断され,保存的に症状が軽快した.5カ月後に皮膚黄染を認め,CTにて病変は75mmまで増大を認め,胆管圧迫に伴う閉塞性黄疸の診断にて当院に入院となった.内視鏡ドレナージ後も黄疸が遷延したため,減圧と組織学的評価を行うために超音波内視鏡下穿刺術(EUS-FNA)が施行され,膵腺房細胞癌(ACC)と診断された.自験例はACCとしては稀な画像所見を呈し,EUS-FNAによる病理学的評価が診断,治療方針決定に有用であった.