抄録
大腸をはじめとする消化管診断学の分野では,内視鏡機器の開発・発展に伴い,腺口形態(pit pattern),毛細血管のパターン(IPCL pattern),異常微小血管の観察が可能になった.さらに内視鏡画像の解像度が改善され,腫瘍・非腫瘍の鑑別診断や癌の深達度診断の精度が一層高くなり,診断・治療は飛躍的な進化を遂げた.超拡大内視鏡(endocytoscopy:EC)は,生検せずにreal timeで病理診断を行うという発想のもとに誕生した次世代の内視鏡である.ECは,標的粘膜にスコープ先端を接触させることで,生きた腫瘍細胞の生体内診断が顕微鏡レベルまで可能である.今後も検討を重ねることで,さらに生物の本質に迫った観察・診断がなされることが期待される.