抄録
様々な胆膵疾患に対する内視鏡的診断・治療は近年目覚しい進歩を遂げている.一方で膵管への侵襲ある処置は慎むべきという立場もあり,内視鏡的膵管アプローチの治療を敬遠してきた施設も少なくない.しかしながら,経乳頭的な内視鏡的アプローチが劇的に奏功する膵疾患も少なくないのが現状である.本年4月から内視鏡的膵管ステント留置術が保険収載され,低侵襲な方法として普及しつつあるがいくつかの問題点がある.膵管ステントを留置する前に,膵管狭窄病変の良悪性診断を行うことが重要であり,安易な膵管ステント留置は厳禁である.またステント留置に伴った偶発症を十分理解する必要がある.膵管ステント留置は,その適応,留置期間,留置ステントの形状や口径など課題の多い手技ではあるが,膵疾患の症状コントロール,予防に非常に有用である.