日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
手技の解説
食道静脈瘤治療を安全に行うコツ
岩瀬 弘明
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 56 巻 4 号 p. 1574-1588

詳細
抄録
食道静脈瘤に対しては,硬化剤(5%EOI)を静脈瘤からすだれ状血管網,供血路まで注入する透視下EISは,止血効果,静脈瘤消失に最も有効な内視鏡的治療である.ハイフロー注入可能な25G鈍針を使用し静脈瘤と平行にして頂部を刺入,硬化剤を供血路全体に注入すれば1回の穿刺で静脈瘤はほぼ消失する.通常の穿刺部位では供血路まで注入できない治療抵抗例,巨木型静脈瘤も食道胃接合部近傍の静脈瘤穿刺で供血路まで治療可能となる.EVLは合併症が少なく手技も容易であり,重症例,活動性出血時には適切な治療法である.EVLのみでは完全消失困難例も多く,再出血リスクも高いため,安全に食道静脈瘤をコントロールするにはEISの追加治療が必要である.またEISにて十分供血路まで治療しても完全消失しない食道静脈瘤は供血路として左胃動脈,脾臓が考えられるため脾摘,Hassabの追加手術を考慮する.10年以上の長期生存を期待するには静脈瘤治療と共に肝がんの早期発見,早期治療,肝機能改善のため薬物治療,栄養を含めた生活指導,インターフェロン,抗ウイルス剤治療,脾摘,肝移植を含めた集学的治療が求められる.
著者関連情報
© 2014 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top