抄録
81歳男性.食思不振を契機に施行した上部消化管内視鏡にて3個の大型胃石を認めた.柿の摂食習慣があったことから柿胃石と判断し,コーラ溶解療法ならびに把持鉗子,ポリペクトミースネア,胆石クラッシャーカテーテルなどを用いた内視鏡的破砕術を施行したが無効であった.2チャンネル内視鏡を使用し,片方のチャンネルから挿入したポリペクトミースネアで胃石を絞扼・固定しながら,他方のチャンネルから挿入した把持鉗子を押し込むことで胃石が鈍的に破砕され,すべての胃石を回収し得た.この手法は,通常内視鏡を用いた破砕術が有効でない症例であっても,2チャンネル内視鏡があれば施行可能であり,非常に有用と考えられた.