日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
下部胆管の局所解剖の検討とERCP関連手技における偶発症の頻度
片倉 芳樹足立 清太郎豊水 道史浅木 努史石橋 啓如安田 伊久磨吹田 洋將野澤 聡志
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2015 年 57 巻 10 号 p. 2427-2435

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抄録
「背景・目的」ERCPに伴う傍乳頭部胆管後腹膜穿孔(以下,穿孔)と下部胆管の局所解剖の関連を検討した.「方法」ERCP施行321例を対象にCT,MRIで下部胆管の局所解剖の診断を試み,穿孔例の処置内容と解剖を検討した.「結果」穿孔例は2例で,共に内視鏡的乳頭括約筋切開術とバルーン排石術が適切に行われていた.解剖は下部胆管がほぼ膵に覆われるtype Aが76%,全周覆われるBが8%,AとBで判別困難なA/Bが8%,全周覆われないCが3%,CとAで判別困難なC/Aが5%であった.自験2例は各々CとC/Aであり,A,A/BおよびB群に比し,CとC/A群で有意であった.1例は内視鏡下に穿孔創を確認できず,内視鏡的経鼻胆道ドレナージで保存的に改善したが,1例は穿孔創を鏡視でき,手術を要した.「結論」type C,C/Aは解剖学的に穿孔の高危険例である可能性があり,ERCP時に留意すべきと考えられた.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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