抄録
Helicobacter pylori非感染の萎縮のない背景粘膜から発生する胃底腺型胃癌が注目されている.胃底腺型胃癌は腫瘍径が小さくても粘膜下層浸潤を高率に認める.今回われわれは,粘膜表層に腫瘍の露出を認めなかった胃底腺型胃癌6例を経験したので報告する.平均腫瘍径は6mm,2例で粘膜下層浸潤を認めたが,全例が内視鏡治療適応,または適応拡大病変であった.6例中5例(83%)が表面は正常胃底腺粘膜構造を示す発赤調(50%)もしくは褪色調(50%)の胃底腺ポリープ(33%)もしくは粘膜下腫瘍様(50%)の隆起性病変であったが,表面に拡張した血管が目立ち(83%),早期の胃底腺型胃癌の特徴的な内視鏡像と考えられた.