日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
腸管洗浄液からランブル鞭毛虫が検出された肝膿瘍の1例
小林 克巳荒川 和久富澤 直樹安東 立正飯塚 賢一新井 弘隆高山 尚阿部 毅彦須納瀬 豊竹吉 泉
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2015 年 57 巻 2 号 p. 165-169

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抄録
症例は43歳の日本在住16年になるパキスタン国籍の男性.腹痛と発熱で当院を受診した.体温39.4℃.血液生化学所見でWBC,CRPの上昇,肝・胆管系酵素の上昇を認めた.CTで肝に多発膿瘍を認めた.抗生剤で治療を開始したが改善なく,第3病日に膿瘍を穿刺した.培養結果は陰性で,アメーバも検出しなかった.ドレナージ後は解熱し,血液所見も正常化した.大腸内視鏡検査で,右側結腸に小潰瘍が多発していた.このとき洗浄液から,ランブル鞭毛虫を検出したため,メトロニダゾールの内服を開始した.退院後のCTでは膿瘍の縮小を認め,大腸内視鏡検査では盲腸の潰瘍性病変は消失し,ランブル鞭毛虫は検出しなかった.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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