抄録
【目的】narrow band imaging(NBI)併用拡大観察でシアン調血管(cyan colored vessel:CCV)を認める分化型早期胃癌の特徴を検討する.【対象・方法】2011年4月から2012年12月においてESDで治療し,内視鏡所見と切除検体の対比が可能な分化型早期胃癌41病変.CCVの有無,White Zone(WZ)の視認性,病変の粘膜の厚さ,腺窩の深さ,窩間部の広さを検討し,組織型と微小血管像・微細粘膜模様の関係を検討した.【結果】CCVは9病変(22.0%)で認められ,全例でWZは視認されず,有意に粘膜の厚さは薄く,腺窩は浅かった.CCV(+)例は分化型癌でもWZが視認出来ず,CCV(+)の高分化管状腺癌7例の内irregular mesh patternを呈するものが4例(57.1%)であった.【結論】CCVを認める分化型早期胃癌は粘膜が薄く,腺窩が浅いためWZが視認できず,微小血管像も不整さが強調される.よって組織型診断は慎重に行う必要がある.