2017 年 59 巻 6 号 p. 1457-1459
当院は常磐線水戸駅から1.5kmに位置し周囲には水戸藩校弘道館,薬医門など城址の薫り漂う三の丸地区にあります.大正12年に日本赤十字茨城支部病院として設立され,昭和18年に水戸赤十字病院と改称されました.平成13年までに現在の主たる病棟が建築され,その後緩和ケア病棟開設など病床の改変を経て現在は483床の地域中核病院です.標榜診療科は23科を擁し平成27年4月からは新たに緩和ケア病棟20床を開設しました.これにより,悪性腫瘍の診断・治療から末期のケアまで一貫した医療が行えるようになりました.茨城県基幹災害医療センター,がん診療指定病院,地域周産期母子医療センター,第二種感染症指定医療機関,エイズ拠点病院,地域医療支援病院など多くの指定を受けており,地域の医療機関と連携を進めながら,患者さん中心の医療を推し進めております.
組織内視鏡センターとしての専属医師は配置しておらず,消化器内科,消化器外科,呼吸器内科の各診療科医師が検査・治療を担当している.
検査室レイアウト

本館2階にある内視鏡センターは,総面積248m2で内視鏡室3室と透視室1室が配置されている.内視鏡室1は広く設計されており,ESDや出血処置,胃瘻造設などの処置用に使用している.また急変に対応できるようモニターや各種エネルギーデバイスのジェネレーターを配置,酸素配管,吸入・吸引装置,救急カートを配備している.また時間を要する内視鏡治療手技を行う際にはCO2送気の使用も可能である.全室,上部下部消化管内視鏡が可能であるが,透視室では,主に下部消化管内視鏡,気管支鏡を行っている.しかし撮影ができないため,ERCPなどの胆道系の処置や各消化管ステント留置などの処置は1階にあるレントゲン透視室で行っている.また,全身麻酔を必要とするESD症例においては手術室で施行している.
(2017年1月現在)
医 師:指導医2名,専門医5名,医師8名
内視鏡技師:1名
看 護 師:6名
(2017年1月現在)

(2016年1月~2017年12月)

当院では,初期臨床研修医及び後期臨床研修医に対し,積極的に内視鏡検査に参加できるよう消化器内科及び外科が教育にあたっている.当院で採用している初期臨床研修医は,募集人数3名と少ないため内科研修時には多くの内視鏡検査に接する機会があり,消化器内科医の献身的な指導により,年間100件以上研修医が自ら内視鏡検査を実施することが可能である.また能力により初期臨床2年目でさらに消化器を選択した場合には大腸内視鏡検査の習得も可能である.これは,初期臨床研修医が少ないがゆえにより濃密に指導医との連携が図れている結果であるが,まさに消化器疾患について興味を持たれる若手医師にとっては非常に良い環境であると考えている.また消化器外科では内科同様,内視鏡検査,ESDなどの処置を幅広く行っており,外科に所属する後期臨床研修医にも多く内視鏡検査を修練する機会を与えている.大学病院との契約上,通常1年間の研修期間の研修医が多いが1年間で上部及び下部消化管内視鏡のスクリーニングは習得できている印象がある.
当院でもスタッフの高齢化,人手不足は,非常に大きな問題となってきている.また消化器内科の後期臨床研修医や若手スタッフなどの医師確保が喫緊の課題である中,消化器内科及び外科がより緊密に連携が取れるよう消化器センター化が実現できれば,医師確保及び地域医療に根差した急性期病院として,より地域住民のニーズに応えるといった双方の課題解決に繋がるものと考えている.