潰瘍性大腸炎(UC)の重要な合併症として癌の発生があるが,存在診断や範囲診断,深達度診断は難しい.腫瘍性異型上皮(dysplasia)の検出が重要である.発病7-10年以降はサーベイランス内視鏡を,できれば寛解期に施行する.UC関連腫瘍の肉眼形態は様々なものがあるが,隆起を伴うことが多い.周囲と異なる粘膜模様や色調変化,領域のある発赤に注意する.白色光観察に加え,色素内視鏡や拡大観察などの画像強調観察により病変を絞り込むが,生検して組織学的検討も行う.以前はステップ生検が推奨されてきたが,近年狙撃生検で十分であることが示された.生検標本の評価には,Ki-67やp53の免疫染色も行う.治療方針決定には炎症性か非炎症性かが重要である.周囲のdysplasiaの存在やp53蛋白の過剰発現は炎症性を示唆する.進歩する画像強調観察も援用して積極的に拾い上げたい.