2019 年 61 巻 11 号 p. 2445-2454
胃の腸上皮化生は分化型胃癌発生のリスクと関連している.近年の狭帯域光観察(narrow band imaging;NBI)を中心とした画像強調内視鏡(Imaged enhanced endoscopy;IEE)の目覚ましい発達により,胃の腸上皮化生の診断について,さまざまな知見が報告されてきた.NBI併用拡大内視鏡(以下,M-NBI)により腸上皮化生を診断するポイントは,第一に腸上皮化生に特有な所見〔light blue crest(LBC),白色不透明物質(white opaque substance;WOS),marginal turbid band(MTB)〕の有無を評価すること,第二に表面微細構造について,畝状・絨毛状の腺窩辺縁上皮(marginal crypt epthelium;MCE)の有無を判定することである.これらを内視鏡検査時にリアルタイムで行うことで,生検をすることなく多巣性・多中心性に広がる腸上皮化生粘膜の局在を正確に診断可能となり,胃癌のリスク層別化を適切に行うことができると考える.