日本消化器内視鏡学会雑誌
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手技の解説
部位と腺領域に応じたHelicobacter pylori未感染胃癌の特徴と内視鏡診断
吉村 大輔吉村 理江水谷 孝弘
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2023 年 65 巻 5 号 p. 469-477

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要旨

Helicobacter pyloriHp)の感染率の低下を反映し従来稀とされたHp未感染胃癌の増加が報告されている.自験例の解析ではHp未感染胃癌は(1)噴門部(食道胃接合部)腺癌,(2)胃底腺領域とくにU,M領域に好発する胃型形質の低異型度腺癌,(3)胃角前庭部の胃底腺と幽門腺境界領域に好発する印環細胞癌,(4)幽門腺領域に好発ししばしば腸型形質を呈する分化型腺癌,に分類可能であった.噴門部腺癌の多くが進行癌であったのに対して,その他の領域は大部分がESDによる治療が可能であった早期癌で,その進行が緩徐である可能性も示唆された.Hp未感染胃においては部位,腺領域ごとの癌の好発部位と形態および組織型の特徴をふまえた観察が効率的と考える.

Abstract

Helicobacter pylori(Hp)-uninfected gastric cancer was previously considered rare, but its incidence is reported to be increasing, reflecting a decline in Hp infection rates. In our case series, we classified Hp-uninfected gastric cancers into four categories: (1) adenocarcinoma of the cardia or esophagogastric junction (EGJ), (2) low grade adenocarcinoma with gastric phenotype predominantly in the fundic gland region, especially in the upper to middle gastric body, (3) signet-ring cell carcinoma predominantly in the gastric antrum, the region between the fundic and pyloric gland, and (4) well-differentiated adenocarcinoma predominantly in the pyloric gland region, sometimes with intestinal phenotypes.

Most gastric cardia or EGJ cancers were advanced, whereas cancers located in most other regions were early-stage cancers that could be treated by ESD, suggesting that the progression of these cancers may be slower. In Hp-uninfected stomachs, it is important to make efficient observations based on the morphology and histology of cancers that are predominate in each site and glandular region. Further analysis of the frequency and malignant potential of Hp-uninfected gastric cancer is needed. Risk stratification for appropriate examination intervals of screening endoscopy could also pose a topic for future research.

Ⅰ はじめに

本邦では胃癌の主因である 1 Helicobacter pylori(以下Hp)の感染率は衛生環境の都市化を背景に世代を追うごとに低下している 2.また2000年の消化性潰瘍にはじまり2013年にはHp胃炎に対する除菌治療が保険収載され,垂直伝播の抑制も期待されることから今後その傾向は加速すると考えられる.Hp未感染世代は現在着実に検診年齢に到達しており,内視鏡検診の普及と相まって従来稀とされていたHp未感染胃癌の報告が近年増加している 3),4Hp胃炎を背景とする胃癌が幽門側から口側に伸展する萎縮性化生性胃炎を背景に高分化型腺癌が,萎縮境界より口側の活動性胃炎を背景に低分化型腺癌が好発し,早期癌では前者が発赤調の星芒状陥凹性病変,後者が褪色調で辺縁断崖状の陥凹性病変という特徴的形態を呈する 5ように,これまで筆者らは自験例の検討からHp未感染胃においても部位と腺領域に応じて発生する胃癌の形態および病理組織所見に特徴があることを報告した 6),7.本稿ではHp未感染胃癌の現況および内視鏡診断のポイントとピットフォールについて概説する.

Ⅱ Hp未感染胃癌の定義

Hp感染状態を過不足なく判定できるバイオマーカーは存在しないため,未感染であることを精度高く診断するには内視鏡診断,感染診断,組織学的診断のすべてがその要件を満たす必要がある.本稿では諸家の報告 8),9を参考に,(1)胃角小彎のregular arrangement of collecting venules(RAC) 10の存在,など胃炎の京都分類 11の示す未感染胃の内視鏡所見の特徴を認め,かつ現感染,既感染胃の所見は認めない,(2)Hp除菌歴がない,(3)感染診断として血清Hp抗体,尿素呼気試験,便中抗原検査,迅速ウレアーゼ試験,生検による培養法,検鏡法のうち2つ以上のすべてが陰性,(4)組織学的に萎縮に乏しい,のすべてを満たすものと定義した.

Ⅲ Helicobacter pylori未感染胃癌の組織型は腺領域と背景粘膜に強く関連する

2007年4月から2022年9月の期間に自施設で経験した,前述の基準を満たすHp未感染胃癌の内視鏡所見および病理学的特徴を検討した.噴門部領域は食道胃接合部(esophagogastric junction, EGJ)から胃側2cm以内に病変の中心があり周囲にBarrett粘膜が証明されなかった腺癌を対象に含めた.またHpに関連しない胃癌の原因となり得る自己免疫性胃炎や遺伝性腫瘍症候群症例の胃病変は対象外とした.腫瘍の形質の検索には,胃型マーカーとしてMUC5AC(腺窩上皮が陽性となる),MUC6(同 頸部粘液細胞,幽門腺),PepsinogenⅠ(同 主細胞),腸型マーカーとしてMUC2(同 杯細胞),CD10(同 腸上皮刷子縁)の免疫組織化学染色を施行した.

対象となった症例は91例,男女比63:28,平均54.7歳であった.既報に倣い 7胃のシェーマに腫瘍の局在部位をプロットすると,自施設で経験したHp未感染胃癌の大部分は(1)噴門部(食道胃接合部)腺癌,(2)胃体部を中心とした胃底腺領域に好発する胃型形質を有する低異型度腺癌,(3)胃角前庭部の胃底腺と幽門腺の境界領域に好発する印環細胞癌,(4)幽門腺領域に好発する高分化型腺癌の4領域に分類可能であった(Figure 1).したがって萎縮のないHp未感染胃においても部位と腺領域,背景粘膜ごとの好発病変を意識した内視鏡観察が効率の良い診断に繋がると考える.次に領域ごとの病変の特徴と観察のポイントについて述べる.

Figure 1 

Hp未感染胃癌自験例の分布と組織型.

病変の局在を胃のシェーマにプロットした.自験例91例は噴門部(食道胃接合部)腺癌(紫,17例),胃型形質の低異型度腺癌(橙,26例),印環細胞癌(緑,44例),胃腸混合型形質の分化型腺癌(黄,2例)に大別可能であった.例外として低分化型4型胃癌(*),異所性膵に随伴した3型胃癌(**)が見られた.

1)噴門部(食道胃接合部)腺癌(Figure 2
Figure 2 

噴門部癌(全例が50歳代男性).

a:食道胃接合部の深吸気観察.扁平上皮円柱上皮境界上に0-Ⅱa型早期癌を認める.

b:噴門部の反転観察.噴門唇大彎後壁に0-Ⅱa+Ⅱc型早期癌を認める.鎮静下の観察のため当初見下ろし観察で病変を認識できなかった.

c:噴門部小彎後壁の進行癌(壁深達度MP).

噴門部ないし食道胃接合部腺癌は欧米では胸焼け症状,酸逆流との関連が示されており 12,肥満がその一因と考えられている 13.本邦でもその頻度は徐々に増加が報告されている 14.自験例17例も多くが壮年男性で(Figure 2-a~c),かつ進行癌を13例認めHp未感染胃癌において生物学的悪性度が高い最も重要な領域と考える 15.ごく短いBarrett粘膜に由来する腺癌との内視鏡的な鑑別は時に困難である.早期癌は4例とごく少数だが全例が隆起型であった.その観察には十分な深吸気により食道胃接合部を伸展させること(Figure 2-a)が重要で,従命不能な鎮静下では却って観察不良となり得る.咽頭反射が強い被検者には鎮静を要さない極細径内視鏡の経鼻挿入は有用である.併せて丁寧な反転観察(Figure 2-b,c)も重要で,使用する内視鏡のアングル性能を常にチェックし良好に保つことが必須である.

2)胃底腺領域の胃型形質を呈する低異型度腺癌

胃型形質の腫瘍とは胃粘膜の構成成分である腺窩上皮,胃底腺(頸部粘液細胞,壁細胞,主細胞などから構成される),幽門腺のいずれかの性質を腫瘍が示すことで,現在は一般に免疫組織化学染色において前述の胃型マーカーが陽性であることを指す 16.自験例のうち26例において,腺窩上皮や胃底腺,幽門腺細胞の形態と免疫組織化学染色態度を模倣した低異型度腺癌が単独,あるいは多彩な分布で混在した病変を認め 6),7,これらは胃底腺領域の噴門部近傍全周ないし体上~中部のとくに大彎に好発していた(Figure 1).また全例が内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)により治療された早期癌,大部分が隆起型(0-Ⅰないし0-Ⅱa)の形態であった.その内視鏡診断は病理像を反映した特徴的な肉眼所見を理解することが重要となる.

胃型低異型度腺癌の代表は胃底腺型腺癌で,粘膜深部を中心に主細胞を中心とした胃底腺組織に類似した低異型度腺癌が既存の胃底腺を置換し充実性に発育し表層では非腫瘍の腺窩上皮を圧排し,深部ではしばしば間質反応に乏しく粘膜下層に浸潤する 17),18.病変は褪色調を呈することが多く,粘膜に留まる病変は平坦(Figure 3-a)で,小型でも粘膜下腫瘤様の隆起性病変を呈する病変は粘膜下層浅層に及ぶことが多い(Figure 3-b 19.表層の非腫瘍腺窩上皮が過形成により発赤調となることもある.また病変辺縁から内部に向かって血管拡張が認められることが多く(Figure 3-a,b 20,これは粘膜深部の充実性腫瘍により周囲粘膜の集合細静脈が圧排,うっ滞するためと考えられる.腫瘍が粘膜に留まり褪色調平坦病変を呈する際も,表層の血管拡張が質的診断の一助となり,後述する印環細胞癌との鑑別点となる.

Figure 3 

胃型の低異型度腺癌.

a:体中部大彎の褪色平坦型の胃底腺型腺癌(粘膜癌).表層に血管拡張を認める.

b:体上部大彎の粘膜下腫瘤様隆起を呈した胃底腺型腺癌(壁深達度SM1).

c:体中部小彎の4cm大の扁平隆起性病変.

d:体上部大彎の1.5cm大の褪色調扁平隆起性病変.

e:体上部大彎の1cm大の発赤調隆起性病変.

f:cのNBI併用拡大観察所見.

g:cの病理所見(HE).非腫瘍胃底腺粘膜の表層を覆うように腺窩上皮,胃底腺,幽門腺に類似した低異型度腺癌を認めた.

h:dのNBI併用拡大観察所見.

i:dの病理所見(HE).表層に腺窩上皮に類似した低異型度腺癌を認めた.

Hp未感染の胃型低異型度腺癌には表層が腺窩上皮に類似した「腺窩上皮型癌」も存在した.腫瘍表層は大小乳頭状から微細分葉状を呈し,腫瘍細胞の含む粘液や窩間部の血管密度の多寡に応じて発赤調から褪色調の隆起性病変を呈する.さらに表層では腺窩上皮,深部では胃底腺,頸部粘液細胞に由来する偽幽門腺に類似した低異型度腺癌が多彩に混在した病変も存在した(Figure 3-c~e 16.それぞれ異なる遺伝子異常を有することが予想されるが,現時点ではこれらを胃底腺領域に局在する胃型の低異型度腺癌と総称する方が理解しやすいと考える.

胃型の低異型度腺癌は大彎側にも好発するためひだの十分な空気伸展と見下ろし観察,噴門部近傍を含めた体部の丁寧な反転観察が重要となる.多くが隆起型を呈し色調変化を伴うことから通常の白色光観察でその存在に気づくことは比較的容易であるが,Hp胃炎のもたらす従来の胃癌とは異なるこれまで述べた形態的特徴を理解して腫瘍性病変の可能性を疑うことが重要と考える.

Narrow Band Imaging(NBI)など狭帯域光拡大観察はその組織構築が推察可能で,胃底腺型腺癌では表層が非腫瘍腺窩上皮のため周囲とのdemarcation lineがなく,集合細静脈の拡張像が見られるのに対して,腺窩上皮型単独の病変では乳頭状構造を呈する.病変中〜深層に胃底腺や偽幽門腺類似の形態を呈する腫瘍が混在した病変では,その密度や分布に応じて表層の腺窩の深さ,幅,方向性が不揃いとなり,弧状から畝状の微小構造に溝状ないし長楕円形の腺開口部が混在した形態を呈する(Figure 3-f~i 21

低異型度という病理組織学的特徴から,生検は非腫瘍との境界を狙撃し十分な組織量を採取することを心がけ,病理医への丁寧な内視鏡診断根拠と臨床情報の提供が必須である.内視鏡診断と生検診断が乖離する際は病理医との対話とエキスパートへのコンサルトがのぞましい.

3)胃底腺と幽門腺の境界領域の印環細胞癌(Figure 4
Figure 4 

印環細胞癌.

a:20歳代男性,胃角前庭部大彎後壁の0-Ⅱb型粘膜癌.

b:50歳代男性,胃角部前壁の0-Ⅱb型粘膜癌.

c:bの6年前の内視鏡画像.胃角部前壁に褪色平坦病変を認め(矢印),病変の増大が緩やかであることが示唆される.

d:前庭部小彎後壁の0-Ⅱb型粘膜癌.

e:長期間PPIを内服しているHp未感染者の胃角前庭部.胃底腺領域のPPI胃症によるなだらかな敷石状の凹凸が前庭部に向かうにつれ消失している.

f:dのESD病理所見(HE).腺頸部に限局して粘液豊富な印環細胞癌が密在している.

g:dの初回生検から4週間後の内視鏡所見.褪色平坦病変は視認できず,生検痕により病変の位置が確認可能である(矢印).

Hp未感染胃の印環細胞癌は藤崎らから多数例の検討が報告されている 3),22.本検討では44例認められ,男女比32:12,平均年齢49.8歳は他の領域の未感染胃癌と比較して有意に若年であった.41例が粘膜癌であり,浸潤癌の頻度はごく少なかった.既報 6),7の通りHp未感染胃に見られる印環細胞癌は境界明瞭で褪色調平坦な0-Ⅱb型を呈し,胃角部から前庭部の全周に集中して局在していた(Figure 4-a~d).これはHp未感染者が酸逆流症状のためプロトンポンプ阻害剤(proton pump inhibitor, PPI)を長期間内服した際の胃底腺粘膜に見られるなだらかな粘膜の凹凸,PPI胃症の遠位端にほぼ相当する(Figure 4-e).したがってHp未感染胃の印環細胞癌の好発領域は胃底腺と幽門腺の機能的な境界領域に相当すると考えている.その病理像は粘液豊富な印環細胞癌が腺頸部を中心に密に局在しており,この粘液が投射光を強く後方散乱(反射)させるため白色の外観を呈する(Figure 4-f).白色光観察で萎縮のない背景粘膜との明瞭な色調差が診断契機となり,存在診断自体は極細径内視鏡でも十分に可能である.効率の良い診断には胃角部を中心とした領域の全周,とくに死角となりやすい小彎から後壁側に留意して空気伸展を十分に行い,丁寧な反転観察と正面視を心がける必要がある.一方で,病変に周囲粘膜との段差がないためインジゴカルミン撒布は色調差を相殺し病変が不明瞭となるため不要である.

なお比較的小型の病変から生検を施行した場合,その後の炎症と上皮再生機転により発赤を来すことから色調差が不明瞭となり,しばらく生検痕以外の病変の認識が不能になることがある(Figure 4-g).治療を前提とした精査を行う際は,可能であれば4-8週間以上空けて実施することがのぞましい.

筆者は白色光観察が最も重要と考えており,画像強調観察の意義に関する系統的研究は存在しないが,自験例のNBI所見は周囲粘膜との色調差がより強調される印象である.

4)幽門腺領域の分化型腺癌(Figure 5
Figure 5 

幽門前庭部の分化型腺癌.

a:幽門前部大彎前壁に単発性のびらん性病変を認める.

b:インジゴカルミン撒布観察では星芒状の陥凹性病変として認められる.

c:ESD病理所見(HE).萎縮のない幽門腺粘膜を背景とした高分化型粘膜癌の所見であった.

幽門前庭部の大彎側を中心に,発赤調星芒状陥凹を呈する分化型早期胃癌(ほとんどが粘膜癌)の症例も多数報告されている(Figure 5 23.胃底腺領域の病変と対照的に,同部の病変は胃腸混合型,腸型の腺癌が主体であり,十二指腸より逆流する胆汁との関連などが想定される.Hp未感染胃において幽門部は元来びらんが生じやすい領域であり,そのひとつひとつに拡大観察や生検を行うことは現実的でない.自身の経験からは従来の内視鏡診断学どおり単発性のびらん性病変は腫瘍性の可能性を考え着目する必要があると考える.

Ⅳ おわりに Hp未感染胃癌の今後解決すべき問題点

胃癌の診断学は多くの先人たちにより,慢性胃炎による粘膜萎縮境界と背景粘膜を念頭に置いた形態組織学的診断が確立されている.今回の検討からHp未感染胃においても部位,背景粘膜ごとに好発する癌の形態と組織型に特徴が見られた.Hp未感染胃癌は近年学会でのセッションに必ずと言って良いほど取り上げられるほど注目されており,萎縮のない胃粘膜における発癌のメカニズム,遺伝性腫瘍症候群の胃病変との類似性 24),25Hpにかわるリスク因子など興味は多岐にわたる.同時に今後明らかにすべき問題点も多く,とくに頻度と生物学的悪性度(自然史)は将来の胃癌内視鏡検診の普及に向けてリスク層別化の点で重要である.

第一に頻度について,吉村らはスクリーニング内視鏡において内視鏡的にHp未感染と診断した被検者の胃癌発見率を0.09%と報告している 26.またHp未感染胃癌は従来胃癌の約1%程度と報告されてきたが 8),9,未感染者の増加を反映して青木らは検診施設で発見された早期胃癌におけるその割合の増加傾向を報告している 4.自施設では2014年4月から2019年3月までにESDを施行した早期胃癌348症例のHp感染状態は,現感染141例(40.5%),既感染(除菌後を主とする)178例(51.1%),未感染29例(8.3%)であった.地域や施設の特性,ESD症例に限った解析などのlimitationが存在するが,低頻度ながら今後Hp未感染胃癌が無視できないことを示すデータと考える.

第二に生物学的悪性度ついては,今回検討した91症例中進行癌は17例で大部分が噴門部(食道胃接合部)腺癌であった.同部はX線造影では接線方向になりやすく空気伸展もしにくいため早期診断が難しく,Hp未感染胃の内視鏡観察で最重要と思われる.一方で,他の3領域の病変は大部分が粘膜癌,ないし粘膜下層浅層に留まる胃底腺型腺癌でESDによる治療が可能であった.これらの病変は発育が緩徐である可能性が考えられる(Figure 4-b,c 15),27.したがって胃癌内視鏡検診の普及の観点から,Hp未感染胃癌のスクリーニングはHp関連胃癌と同様である必要はなく,噴門部,食道胃接合部腺癌の自然史を照らした検査間隔の適正化が求められる.本稿がHp未感染胃癌の症例集積と解析の一助になれば幸甚である.

 

本論文内容に関連する著者の利益相反:なし

文 献
 
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