2024 年 66 巻 2 号 p. 172-180
食道癌術後縫合不全は食道癌手術の大きな合併症の1つである.まずは抗菌薬投与,創部のドレナージによる保存的加療が行われるが,瘻孔形成を来し治療に難渋する症例もしばしば経験する.われわれは食道癌術後縫合不全の瘻孔形成に対してポリグリコール酸(polyglycolic acid:PGA)シートとフィブリン糊による内視鏡的瘻孔充填術を施行しており,良好な成績を得ている.PGAシートを瘻孔に充填する際に,PGAシートを事前にフィブリノゲン溶液に浸してから充填し,最後にトロンビン溶液を散布することで高い瘻孔閉鎖率が得られており,手技の重要なポイントと考える.