日本消化器内視鏡学会雑誌
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大腸内視鏡検査の質の指標としての“内視鏡的”腺腫検出割合:J-SCOUT研究の第一報
河村 卓二, 関口 正宇, 高丸 博之, 水口 康彦, 堀口 剛, 加藤 正之, 小林 清典, 佐田 美和, 尾田 恭, 横山 顕礼, 内海 貴裕, 辻 陽介, 大木 大輔, 竹内 洋司, 七條 智聖, 池松 弘朗, 松田 浩二, 手良向 聡, 小林 望, 松田 尚久, 斎藤 豊, 田中 聖人
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2024 年 66 巻 7 号 p. 1503-1513

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抄録

【目的】大腸内視鏡検査報告書から作成したデータベースを用いて,内視鏡的に腺腫と診断された病変の検出割合(“内視鏡的”腺腫検出割合[adenoma detection rate:ADR])を算出し,“病理学的”ADRの代替指標として使用できるかどうかを検討すること.

【方法】日本の8つの内視鏡センターで2010年から2020年に実施された大腸内視鏡検査の病変ごとのデータベースと,対応する病理データベースを統合した.検出されたポリープ,内視鏡的腺腫と病理的腺腫の数の違い,およびこれらの違いが何に起因するかを検討した.ポリープ検出割合(polyp detection rate:PDR),内視鏡的ADRおよび病理学的ADR,ならびに各内視鏡医における病理学的ADRとPDRまたは内視鏡的ADRとの相関係数を算出した.

【結果】全体で129,065件の大腸内視鏡検査報告が解析された.合計146,854個のポリープのうち,内視鏡的腺腫(117,359個)が病理学的腺腫(70,076個)よりも多く観察された.これは誤診のためではなく,主に腺腫がその場で切除されなかったためであった.解析した全患者において,PDR,内視鏡的ADRおよび病理学的ADRはそれぞれ56.4%(95%信頼区間[CI]:56.2-56.7),48.0%(95%CI:47.7-48.3)および32.7%(95%CI:32.5-33.0)であった.各内視鏡医による内視鏡的ADRと病理学的ADRは,腺腫が検査時に切除される病院において高い相関を示した.

【結論】内視鏡的に診断された病変を「腺腫」として内視鏡検査報告書に適切に記載することにより,内視鏡的ADRを病理学的ADRの大腸内視鏡検査の質の指標として代用できる可能性がある(UMIN 000040690).

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© 2024 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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