2024 年 66 巻 9 号 p. 1807-1809
1895年,太田三郎により,郡山中町に開業された太田醫院が,その始まりである.1951年,「救急車を導入し,救急体制を整備する」という条件で財団法人太田綜合病院が許可された.1962年,附属ささはら病院を開設.1981年には,県中・県南地区をエリアとする民間病院としては全国初となる救命救急センターが開設されたが,同年,ささはら病院を太田西ノ内病院と改称した.郡山には公立病院がなく,民間病院が地域医療を守り続けているが,このように民間病院が主体となっている地域は他に類を見ない.
2013年,6号館のオープンに伴い,現在の内視鏡室(診察室4室とX線透視室)が開設された.
組織内視鏡室は第一中央診療部に属し,主に消化器内科および外科の医師,看護部の外来部門,放射線部により,そして2024年4月からはME室も加わって診療が担当されている.
内視鏡室4室は,すべてのブースを壁で仕切り,プライバシーに配慮している.全室に電子カルテと所見入力端末が配備されており,検査医が,その場で説明や診療を行うことが可能である.診察室3は十分な面積の確保と患者動線に配慮して,緊急内視鏡検査や内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)に対応できるようになっている.超音波内視鏡検査(EUS)は,主に診察室2で行われているが,ブースのサイズは診察室1および診察室4と同様である.EUSは,ほぼ全例に鎮静が行われている状況であり,ストレッチャーの搬入にやや難がある.EUSは診察室1およびX線透視室でも可能であり,コンベックス型スコープは,直視型やFUJIFILM社製も保有している.
サイズは,やや小さいが,X線透視室が併設されており,効率良く検査・治療を行える.小腸内視鏡検査用スコープは,ダブルバルーン内視鏡と,ショートタイプではシングルバルーンおよびダブルバルーン内視鏡が常備されている.
また,リカバリー室を有しているもののベッドは3床のみであり,鎮静後の患者の多くが,内科外来のベッドで休まれている.カンファランス室は,主に看護師の休息に利用されている.
内視鏡室レイアウト

(2024年2月現在)
医師:消化器内視鏡学会 指導医2名,消化器内視鏡学会 専門医7名,その他スタッフ2名
内視鏡技師:Ⅰ種2名,その他スタッフ8名

消化器内科医師とメディカルスタッフ
(2024年2月現在)

1年間(2023年1月~2023年12月まで)

当院は,消化器内視鏡学会認定指導施設であるとともに,臨床研修プログラムおよび内科専門研修プログラムを有する研修指定病院である.
専攻医は,上級医や研修医と一緒にチーム制で診療を行う.新患外来も担当し,自身が担当した患者の主治医となり,各自のレベルに合わせて,上級医の指導を受けながら内視鏡検査や治療を行っていく.また,救急外来を受診した患者に対して当番制で対応し,必要に応じて,上級医とともに,緊急内視鏡検査・治療を行う.患者数に比して医師の数が少ないため,短期間で多くの検査・治療を経験することが可能である.
研修医は,検査や治療の見学から開始し,次いで介助を行う.胃や大腸のモデルで内視鏡操作を繰り返し練習して,上級医の許可が得られれば,鎮静した患者に対する上部消化管内視鏡検査を行う.個々人のレベルや研修期間にもよるが,覚醒している患者の大腸内視鏡検査まで行っている研修医も存在する.
専攻医や研修医は,消化器内科内や,消化管外科,肝胆膵外科との定期的なカンファランスに参加して知識を深めるほか,研究会や学会への参加および発表,論文作成を積極的に行っていただいている.
3次救急を担う病院であるが,検査・治療件数のわりに医師,看護師数が少ない(2024年度より,やっと臨床工学技士2名が勤務することとなった).医師の働き方改革が推進されていくなか,病院や医局とも連携し,労働環境の改善に務めながら,魅力ある職場であることをアピールして医師数の増加に努めたい.
また,病院に看護師や臨床工学技士の増員をお願いするとともに,内視鏡技師免許の取得に必要な費用を負担するなど,技師免許取得者を増やして,個々人のレベルアップを図ることも必要である.
さらに,近年,外来における鎮静下での内視鏡検査が増加しており,リカバリー室や内科外来でのベッド数の不足が顕著である.こちらも病院と協議のうえでベッド数の増加を検討していきたい.