2025 年 67 巻 6 号 p. 1185-1194
EUS-BDはERCP困難症例や術後再建腸管に対して行われる手技である.悪性疾患に対して行われることが多いが,抗腫瘍療法の発展に伴い患者予後が延長し,経消化管ドレナージ・吻合ステント(transluminal drainage/anastomosis stent:T-DAS)の閉塞に対するreinterventionの機会が増えている.EUS-BDは初回ドレナージだけでなく,reinterventionも難易度が高く,経験や各デバイスの特徴を理解しておくことが大切である.本稿では,当院での実際の症例を提示しながら,reinterventionの基本的な手技と工夫を解説していく.
EUS-BD is performed in difficult ERCP cases and in patients with a surgically altered gastrointestinal anatomy. EUS-BD is often performed in patients with malignant diseases. However, with the development of antitumor therapy, patient outcomes have been prolonged, and reintervention for T-DAS obstruction is becoming more common. Understanding of and experience with the characteristics of each device is important. In this article, we explain the basic techniques and devices for reintervention and present actual cases from our hospital.
超音波内視鏡下胆道ドレナージ(EUS-BD)は内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による処置が困難な際のサルベージ治療としてだけでなく,初回胆道ドレナージとして広く行われるようになってきた 1).EUS-BDはEUS下胆管十二指腸吻合(EUS-guided choledochoduodenostomy:EUS-CDS) 2),EUS下肝胃吻合(EUS-guided hepaticogastrostomy:EUS-HGS) 3),EUS下肝十二指腸吻合(EUS-guided hepaticoduodenostomy:EUS-HDS) 4),EUS下肝空腸吻合(EUS-guided hepaticojejunostomy:EUS-HJS) 5),EUS-guided antegrade stenting(EUS-AS) 6)があり,十二指腸狭窄による乳頭到達困難な症例や,カニュレーション困難症例,術後再建腸管で小腸内視鏡が挿入困難,可能であってもドレナージ不良が想定される症例などがその適応となる.良性疾患にも行われることがあるが 7),多くは非切除の悪性疾患による悪性胆道狭窄例である.これまでは非切除の悪性疾患に対してはBest supportive careや,化学療法を行ってもその予後が限られていることからEUS-BDによって留置された経消化管ドレナージ・吻合ステント(transluminal drainage/anastomosis stent:T-DAS)は交換することも多くなかったが,現在では膵癌に対するGemcitabine plus nab-PTX療法 8),FOLFIRINOX療法 9),5-FU+nal-IRI療法 10)や胆道癌に対するGemcitabine,CDDP,S-1療法 11),Gemcitabine,CDDP,Dulvalumab療法 12),Gemcitabine CDDP,Pembrolizumab療法 13)などの強力な抗腫瘍療法が使用できるようになり,予後が延長したことでT-DASの閉塞や逸脱,追加ドレナージなどreinterventionの機会が多くなっている.EUS-BDは初回ドレナージの手技もさることながら,reinterventionも経験とテクニックが必要であり,本稿では当院で行っているreinterventionの手技やステントなどのデバイス選択のポイントを概説する.
EUS-CDSは悪性疾患に対する胆道ドレナージとして施行されることがほとんどであり,留置後の胆汁漏を予防する目的で自己拡張型金属ステント(Covered self-expandable metallic stent:SEMS)を留置することが基本であるため,covered SEMS留置後のreinterventionについて述べる.
1.食物残渣や胆泥によるステント閉塞の症例食物残渣や胆泥によるT-DASの閉塞はステント遠位端が胃内に向いていることがリスク因子と言われている 14).食物残渣や胆泥はバルーンやバスケットカテーテルで除去可能であり,除去後に造影良好であれば追加ドレナージは行わずに終了する.当院ではEUS-CDSに対して逆流防止弁付きc-SEMS(川澄ダックビル:SBカワスミ)を使用している.多くの症例でステント遠位端が十二指腸球部から胃内に向いた状態で留置されているが,食物残渣や胆泥による閉塞はほとんどない.逆流防止弁によりreinterventionがしづらい,抜去できないのが難点であるが,そもそもreinterventionを要しないという利点が大きい.
2.ステント逸脱した症例抗腫瘍療法の成績が向上し,時としてT-DASがoutward migrationまたは完全に逸脱することがある.留置後時間が経過している症例では,瘻孔が形成され,容易に胆管カニュレーションしステントを再留置できる(Figure 1).また,抗腫瘍療法が奏効している症例ではそもそも再留置する必要がないこともあり,確認の胆道造影のみで終了することもある.病勢が悪化し,再ドレナージが必要になることもあるが,瘻孔が残っていればT-DASを再留置し,十二指腸狭窄を来していたりする症例ではEUS-HGSを施行する.

T-DASが逸脱したEUS-CDS後の瘻孔.
A:胃内にSEMSが逸脱している.
B:十二指腸球部にEUS-CDS後の瘻孔が形成されている(黄色矢印).
EUS-CDSで留置したT-DASがinward migrationすると,肝門部にステント近位端が位置してしまいドレナージ不良の原因になる.このような症例では可能であればステントを抜去し,T-DASを再留置する.再留置の際には瘻孔形成されているならばdouble pigtail型のplastic stent(Through & Pass Double Pigtail:ガデリウスメディカル)にすればmigrationの心配はない.当院では上述の逆流防止弁付きSEMSで1例migrationした経験がある(Figure 2).ダックビルステントはレーザーカット型であり,抜去は推奨されない.経験した症例は留置から日が浅かったこともあり,生検鉗子でステント端を把持し,可動性があることを確認の上,through the scopeで抜去できた.抜去した後,double pigtailのplastic stentでその後は胆道ドレナージ良好であった.

Inward migrationしたEUS-CDSの抜去.
A:生検鉗子でT-DASを抜去.
B:十二指腸球部の瘻孔が形成されている(黄色矢印).
C:Double pigtailのplastic stentを留置.
初回ドレナージに対して当科ではEUS-HGS専用plastic stent(Through & Pass TYPE IT:ガデリウスメディカル社)を使用しており 15),閉塞時には同タイプのステントを交換することが多い.
1.標準的なEUS-HGSのreintervention(Figure 3)
EUS-HGSのreintervention.
A,B:T-DASの脇からガイドワイヤーを挿入.
① 使用するスコープはTJF-Q290Vや260V(オリンパス),またはED-580T(FUJIFILM)だが,ステント留置胆管がB2の際には次のガイドワイヤー挿入やステント留置の際に強くアップアングルで近づく必要があり,TJF-Q290Vや260Vを選択している.
② スコープを挿入し,ステント留置部を正面視する.この際に透視像を確認しながらステント走行に沿ったガイドワイヤー挿入が可能か確認することが重要で,内視鏡像のみを頼りにガイドワイヤーを留置しようとすると,角度が急峻だったり,接線方向にしかアプローチできず,せっかく形成された瘻孔を壊したり,出血して処置がしづらくなる.
③ ステント脇からカテーテル(MTW:アビス)と0.025inchガイドワイヤー(Seekmaster:パイオラックスやEndoSelector:Bostone Scientific)でガイドワイヤーを肝内胆管に挿入する.②で述べたようにステント留置方向に沿ってガイドワイヤーを進めることが大切で,愛護的な挿入をしないと瘻孔が壊れたり,出血したりする.カテーテルをステント脇から追従し胆管内であることを造影で確認できるが,拡張の取れた肝内胆管はカテーテルが追従するスペースがないことも多く,ガイドワイヤーを肝門部でcoilingしたり,総胆管まで留置したりすることで胆管内であると認識できれば十分である.
④ ガイドワイヤーを留置できたら,把持鉗子でステントを抜去する.スネアで抜去することも可能だが,ステント先端が前庭部方向に落ち込んでいるとステントを把持する際に無理なスコープ操作になりガイドワイヤーが抜けてしまうことがあるので,鉗子の方が安全である.鉗子でステントを把持したら,力いっぱいに引き抜くのではなく,ゆっくりと胆管及び瘻孔に沿って抜去することで,ステントの断裂やフラップが引っかかって抜去できないような状況を回避できる.
⑤ ステントを抜去したら,カテーテルを挿入し肝内胆管及び総胆管を造影する.特に胆管癌では初回留置時と胆管像が変化していることがあるので,事前にCTで確認しておくとともに,胆管造影でドレナージ法について検討する.
⑥ 初回ドレナージと同様に1本のステント留置で全肝ドレナージ可能であれば,同タイプのPlastic stentを留置する.追加ドレナージが必要な症例の方法は別途次に述べる.
2.ガイドワイヤーが留置できない症例スコープや穿刺針,拡張デバイス,ステントの改良によってEUS-HGSによるT-DAS留置は以前に比べて容易になった.一方で穿刺角度が急峻であったり,3次元で捻じれた状態でもT-DASが留置できるので,助手が熟練者でもreintervention時にステント脇を探るのが難しいケースがある.先端アングルがsmall shapeになるRealmaster(パイオラックス)や,Radifocus(TERUMO),0.018inchのガイドワイヤー(Fielder:オリンパス)に変更したり,カテーテルを上下左右に可動し,挿入角度が変えられるTRUEtome(Boston Scientific)やENGETSU(カネカメディックス)に変更することで対処できることが多い.どうしてもステント脇にガイドワイヤーを挿入することができない時にはステントを先に抜去し,瘻孔部から胆管カニュレーションの要領でガイドワイヤーを留置するが,ステントが留置されていない胃壁内はさらに探るのが難しいことがあるので注意が必要である.
3.ステントが逸脱した症例T-DASが逸脱した場合,逸脱してから日が浅く,瘻孔が形成されていれば再留置が可能である.留置されていた部位に胆泥が付着していたり,胆汁の流出が確認できれば(Figure 4),カテーテルを挿管し,ガイドワイヤーで瘻孔から肝内胆管を探る.探りきることができれば,T-DASを再留置できる.逸脱から時間が経っていると,完全に瘻孔が塞がってしまうので,改めてEUS-HGSをするほかない.

T-DASが逸脱したEUS-HGS後の瘻孔.
T-DASが留置されていた瘻孔に胆泥が付着し,洗浄すると胆汁の流出が確認される.
総肝管から分岐する左肝管の角度によって留置したPlastic stent先端が右肝管内に跳ねて収まっていることがある.胆管内にあれば問題ないが,時として胆管壁から肝実質に突き刺さっている症例に遭遇する.この際には鉗子やスネアでステントを抜去しようとしても抜けないことがある.われわれはこのような症例では,ステントのpigtail部分をループカッターで裁断し,ステント内にガイドワイヤーを通してからステントを抜去している(Figure 5).ステント内にガイドワイヤーを通すことで芯ができて抜去しやすいだけでなく,Through the scopeでステントを抜去した後,ガイドワイヤーを残せるので,その後のステント留置も容易になる.

T-DASの裁断とガイドワイヤー留置.
A:ループカッターでT-DASを裁断.
B,C:ステント断端からガイドワイヤーを挿入.
胆管癌や胃癌腹膜播種症例などでは初回ドレナージ時には左右肝管の交通が確認されていてEUS-HGSによる1本のT-DASでドレナージが得られていても,reintervention時には左右肝管が泣き別れていることがある.このような症例ではEUS-HGS+bridging methodや経乳頭的ドレナージを併用したり,EUS-HDSを追加するなどの方法でドレナージ領域を確保することができる 16),17).ここではHGS-bridging methodについて述べる.
EUS-HGSのreinterventionで述べた方法でガイドワイヤーを留置し,ステントを抜去した後,肝門部閉塞部から右肝管を探る.0.025inchガイドワイヤーが基本であるが,探り切れない時には0.035inch Radifocusを使用する.左右肝管の角度が急峻で,狭窄が高度の時には方向づけのしやすいSwing tip(オリンパス)を使用して調整してアプローチする.右前区域枝または後区域枝にガイドワイヤー留置後,まず右肝管から左肝管までuncovered metal stent(Niti-S Large Cell SR Slim Delivery:センチュリーメディカル)を展開する.Niti-S uncovered stentはslim delivery systemで狭窄が高度であったり,左右肝管の角度が急峻でも追従できることが多い(Figure 6).難しい場合にはUneven Double Lumen Cannula(パイオラックスメディカル)を使用してdouble guide wireにしたり,狭窄部を拡張デバイス(REN:カネカメディックス)で拡張した後に,再度留置を試みる.このような工夫で右肝管から左肝管への橋渡しに成功するが,どうしてもステントが追従しない場合には断念し,経乳頭的ドレナージや経皮経肝胆道ドレナージを追加せざるを得ない.右肝管~胃内まで留置できるようなEUS-HGS+bridging method専用の多孔式plastic stentがあると便利であるが,現状では市販されていない.Uncovered metal stentを留置した後,T-DASを留置して終了する.この際にPlastic stentにするかSelf-expandable metallic stent(SEMS)にするかは施設や術者によって違うと思われるが,原病がend stageに近づきつつあり,今後reinterventionが想定されない症例ではSEMSを留置することが多い.

肝門部胆管狭窄を来し,Bridging methodでSEMSを留置した1例.
A:0.025inchガイドワイヤーで右前区域を探る.
B:0.035inchガイドワイヤーとのdouble guide wireとした後,右前区域枝から左肝管にuncovered SEMSを留置.
肝門部閉塞を来した症例のように胆道癌では,reintervention時にB2,3が泣き別れている症例にも遭遇する.事前のCT検査で想定されていることが多いが,このような症例ではB3⇒B2(またはB2⇒B3)にPlastic stentを留置する(Figure 7).左右肝管ほど角度が急峻でステント留置できない症例は少ないが,ステントが追従しない場合には同様にdouble guide wireにするなど一手間加えることで留置可能である.EUS-HGSを追加し,B2とB3のT-DASを2本留置する方法もreinterventionとして有用である.

B3⇒B2に留置したEUS-HGS.
当院ではfirst drainageをPlastic stentにしているため多くはないが,SEMSを留置した症例ではuncovered portionがhyperplasiaで閉塞する症例を経験する.Hyperplasiaの症例ではSEMSの抜去・交換が困難であることから,SEMS内にplastic stentを追加留置する(Figure 8).Hyperplasiaによる狭窄が高度で,突破に難渋する症例では,他のreintervention症例同様にガイドワイヤーの変更やカテーテル変更によって狭窄部突破は可能である.胃内留置長が長くなっているSEMSにおいては,ステント端からガイドワイヤーを留置することが困難な症例も稀に経験するので,SEMSのメッシュ間からカテーテルを挿入し,ガイドワイヤーを留置した後,ステントを挿入する方法も有効である 18).

Hyperplasiaで閉塞したEUS-HGSにplastic stentを追加留置.
また,SEMSでは胆泥による閉塞を来した際にはバルーンカテーテルで胆泥を除去することでSEMSの開存を得られることがある.Hyperplasiaやtumor ingrowthが併存している際には,ステントクリーニングをした後にplastic stentの追加留置をする.
8.肝内結石または総胆管結石の症例ここまで悪性疾患による胆道狭窄に対してEUS-HGSを施行した症例について述べたが,良性疾患に対してEUS-HGSを施行した症例に対するreinterventionについて述べる.術後再建腸管例に対するEUS-HGSではreintervention時には結石除去を要することがある.ガイドワイヤー留置,ステント抜去までは上記と同様に施行した後,Antegradeで乳頭または胆管空腸吻合部を拡張する.小結石であれば,バルーンカテーテルで押し出して結石を除去するが,巨大結石の場合には機械的砕石器(Endoscopic mechanical lithotripsy:EML)で破砕した後に除去するか,胆道鏡を挿入し電気水圧砕石器(Electronic hydraulic lithotripsy:EHL)を施行する(Figure 9) 19).事前に胆道鏡+EHLが想定される症例ではT-DASを2本留置するか10Frなどの太径のステントを留置しておき,瘻孔を拡張しておく方が望ましいが,7FrのPlastic stentのみでも拡張デバイス(REN:カネカメディックス)で瘻孔を拡張することで胆道鏡は挿入可能である.経乳頭的な胆道鏡同様に無理に押し込むようでは瘻孔や肝内胆管内を挿入できないため,軸を意識するほか,胆道鏡の上下左右アングルを利用して,走行を確認しながら挿入した方が良い.

EUS-HGS後に胆道鏡+EHLで総胆管結石除去した再建腸管の1例.
A,B:総胆管結石に対して胆道鏡を挿入し,EHLで結石を破砕.
当院では先天性胆道拡張症術後の胆管空腸吻合部狭窄+肝内結石症例が多く,小腸鏡による胆管空腸吻合部拡張と結石除去が主のストラテジーであるが,逆行性胆管炎を繰り返す症例や吻合部が認識できても腸管から胆管を探り切れないような高度の狭窄症例に対してEUS-HGSを施行することがある.吻合部が認識できず,閉塞性黄疸や胆管炎治療のためEUS-HGSを施行した症例では,reintervention時に吻合部突破を試みる.内視鏡からaerationし,透視像で吻合した腸管を認識してガイドワイヤーや狭窄部を突破する.胆道鏡を挿入し,吻合部を胆管内から視認して突破することも有効である.逆行性胆管炎を繰り返す症例では,T-DASを抜去できず定期的に交換が必要なことがある.そのような症例では先端を空腸とするT-DASと肝内胆管とするT-DASを2本留置することで胆管空腸吻合部の開存と胆管ドレナージを確保している(Figure 10).

先天性胆道拡張症術後+胆管空腸吻合部狭窄に対してT-DASを2本留置.
空腸から胃内に7Fr pigtailを留置,続いて7Fr pigtailを肝門部から胃内に留置.
EUS-HJS後のreinterventionは前項のEUS-HGS同様であるが,EUS-HGSと異なる点は留置腸管が空腸であるため,ワーキングスペースが限られていることである(Figure 11).挿入経路の軸もEUS-HGSとは異なることがあり,症例によっては直視鏡の方がアプローチしやすいこともある.ただし鉗子起上がないため,助手との協調操作でガイドワイヤーが逸脱しないようにするなど注意が必要である.また,食物残渣によるT-DAS閉塞に対するreinterventionとして逆流防止弁付きcSEMSを留置する報告がある 20).

T-DASが逸脱したEUS-HJSの1例.
A:わずかに瘻孔に先端が残っているT-DAS脇からガイドワイヤーを挿入.
B:covered SEMSをB3から空腸に留置.
EUS-HDSでは胆汁漏予防と胆管分枝閉塞予防のため,partially covered SEMSを留置する.よってreinterventionではステント抜去はせずに胆泥や食物残渣であればバルーンクリーニングを,hyperplasiaによる閉塞であればplastic stentの追加留置をする.後区域枝なので胆管分岐の角度が急峻であることが多く,近位端がpigtailやhalf pigtail型のplastic stentの方がstraight型よりも追従しやすく,Double Pit(ガデリウスメディカル)を使用することがある.
EUS-HGSにEUS-ASを組み合わせたEUS-HGASはステント開存期間の延長が期待されることから 6),膵癌による中下部悪性胆道狭窄例でEUS-HGSを施行する症例に対して行うことがある.EUS-HGASで胆管炎を来した際には,EUS-HGSで留置したT-DASだけでなく,EUS-ASで留置したSEMSの閉塞も疑う必要がある.EUS-HGSのreinterventionは上述しており,ここではEUS-ASのreinterventionを述べる.
当院ではEUS-ASに対しては急性膵炎のリスクを考慮してuncovered SEMS(Niti-S uncovered stent:センチュリーメディカル)を留置しており,ステント閉塞の原因として食残や胆泥だけでなく,hyperplasiaやtumor ingrowthの可能性がある.食残や胆泥の場合にはantegradeにバルーンクリーニングすることでステント開存を得られるが,hyperplasiaやtumor ingrowthの場合にはuncovered SEMSの追加留置か,乳頭側からの胆道ドレナージには期待せず,EUS-HGSからのドレナージでコントロールする方法がある.原病のend stageになっている症例ではEUS-HGSのT-DAS交換のみとして,EUS-ASには追加留置しないこともある.
EUS-BDのreinterventionについて当院での実例を挙げながら解説した.EUS-BDと一括りに言っても,EUS-CDS,-HGS,-HJS,-HDS,-HGASと様々なルートがあるほか,病態によってもアプローチ方法が変わる.ガイドワイヤーテクニックが大切になることが多く,内視鏡術者だけでなく助手の経験値も必要である.基本はERCPの操作や介助と同じであり,日々の臨床経験を積むことで困難なreinterventionにも対処できるようになるものと考える.
本論文内容に関連する著者の利益相反:木暮宏史(ガデリウス・メディカル,オリンパスマーケティング,パイオラックスメディカルデバイス)