日本の消化器内視鏡医学は,先人たちの不断の努力と情熱により,世界に誇る輝かしい歴史と伝統を築き上げてきた.筆者は,国際的活動を通じてこの約20年間にわたる潮流の変化を肌で感じ取り,日本の現状を客観的に再評価する必要性を実感してきた.主に国際学会において海外のオピニオンリーダー23名と面談し,日本の内視鏡医学に対する評価について率直な意見を伺った.その総括として,早期がんの高精度な診断技術,ESDを中心とした内視鏡治療手技,そして教育体系の緻密さに対しては,極めて高い評価が寄せられている.これらは,日本の内視鏡医学が依然として世界最先端の水準にあることの確かな証左である.一方,国際共同研究の推進,英語による情報発信力の強化,医療経済性への配慮,新技術の迅速な導入などの課題も示された.今こそ日本の独自性と強みを最大限に活かしつつ,グローバルなニーズに応えるべく継続的な努力を重ねていくことが肝要である.