2026 年 68 巻 5 号 p. 1103-1112
【目的】レミマゾラムと生理食塩水(プラセボ)を比較し,内視鏡検査における鎮静剤としての有効性を評価することを目的として,多施設,無作為化,二重盲検,医師主導の第Ⅲ相対照試験を実施した.
【方法】上部消化管内視鏡検査を受ける48名の日本人患者を対象とした.第Ⅱ相試験で決定されたレミマゾラム初回投与量3mg,追加投与量1mg/回を用いた.主要評価項目は,内視鏡検査開始前に修正観察者評価による覚醒度/鎮静尺度Modified Observer’s Assessment of Alertness/Sedation(MOAA/S)スコアが4以下であること,消化管内視鏡検査の完遂,6分以内で追加投与が2回以下であることから構成される消化管内視鏡検査の鎮静の成功率とした.
【結果】消化管内視鏡検査の鎮静の成功率は,レミマゾラム群で91.9%,プラセボ群で9.1%であり,統計的に有意な差が確認された(P<0.01).内視鏡検査終了から覚醒までの時間は,両群ともに0.0分(0.0-0.0)であった.鎮静を達成するために必要な追加投与回数は,レミマゾラム群がプラセボ群よりも少なかった(P<0.01).
【結論】レミマゾラムは上部消化管内視鏡検査において,日本人患者に対し,プラセボと比較して有意に高い鎮静効果を示し,安全で迅速な回復を可能にしたことが明らかとなった.
【試験登録】本研究は2021年2月15日に日本臨床試験登録システム(試験番号jRCT2031200360)に試験登録を行った.