2026 年 68 巻 8 号 p. 1373-1384
内視鏡スクリーニング検査から複雑化する消化器内視鏡処置まで,様々な臨床場面で鎮静は必要不可欠である.しかしながら,日本では長く臨床で使われてきた鎮静剤は保険適応になっていない.多くは海外からのエビデンスにより鎮静のガイドラインが作成され,実臨床では内視鏡医によって薬剤が投与されているのが現状である.理想の鎮静とは端的にいえば,導入と回復が早く,安全性が高く,患者・医師満足度が高いものといえる.鎮静効果の高いものは循環呼吸抑制作用も強く,鎮痛剤や他の作用を持つ薬剤との併用で薬剤投与量を減らすことが理想になる.将来的には医療経済的な側面も考慮しながらも,循環呼吸抑制自体が少ない超短時間作動型の薬剤へとシフトしていくものと思われる.