日本消化器内視鏡学会雑誌
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A Comparison of X-ray, Endoscopy and Direct Vision Bioqsy in Diagnosis of Gastric Diseases
Kyung Nam Park
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1977 年 19 巻 3 号 p. 341-349

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抄録
各種胃疼悪患者832名にたいしX線,内視鏡および直視下胃生検等の諸検査を実施し,その結果を比較考察することによつてX線と丙視鏡検査による胃疾患の確診率を比較検討した. X線検査による胃疾患の確診率は胃癌において85.3%(139/163)胃潰瘍においては83.0%(151/182)胃炎においては87.1%(74/85)を示した.しかしX線検査による誤診率(false negative)は胃癌(1.3%:9/669)と胃潰瘍(2.9%:19/650).においては比較的に低い値を示したが,.胃炎(47.7%:356/747)においては相当に高い値を示した.これは特に胃炎の診断においてX線検査と直視下胃生検検査の結果の間にかなりの相違を示すことを意味する. 一方内視鏡検査による胃疾患の診断結果は,直視下胃生検検査結果と相当に高い値の一致を示し89.2%の確診率であった. 以上の結果から,胃疾患の確実な診断のためにはX線検査以外に,内視鏡と直視下胃生検検査を必ず併用実施する必要性を強調したい.
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© Japan Gastroenterological Endoscopy Society
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