抄録
慢性胃炎に対する1色素内視鏡検査法として,メチレンブルー(MB)染色法を施行して腸上皮化生の拡がり・程度を観察したのち,直視下にコンゴーレッド・エバンスブルー(C・E)液を散布して酸分泌境界ならびに胃小区像を観察するMB-C・E法を考案し,52症例を対象としてその内視鏡像について検討した.その結果,先行のMB染色法では全例の腸上皮化生の診断が可能であり,更にCE液散布によって胃小区像の摘出は,%以上広範囲観察例が幽門腺粘膜で73%,胃底腺粘膜では85%とMB染色法単独に比し大幅に増加した.腺境界も96%の症例において識別可能であり,先行のMB染色法は妨げにならなかった.15症例について検査前及び検査後3日間にわたっでGOT,GPT,の変動をみたが,1例に一過性のGOTの上昇をみるのみであった。本法は慢性胃炎の総合診断ならびにそのfollow-up studyにとって有用な方法である.