日本消化器内視鏡学会雑誌
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胃ポリープの癌化と思われる2症例
坂下 修相良 安信鎌田 英信仲村 眞竹内 義員
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1980 年 22 巻 6 号 p. 793-798_1

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抄録
初回胃生検にて良性とされた有茎性の胃ポリープを,X線,内視鏡,生検にて経過観察,1年後の生検にても良性ポリープとされたが,7年後,有茎性から扁平隆起へ変化しているのが確認され,生検にて癌と診断された.術後亙II+IIc型の早期癌とされた.本例は経過観察中にポリープの形が扁平型となり,さらに胃生検が誘因となり,扁平隆起の中心に浅い陥凹を形成,特異な形態的変化を示したポリープからの癌化例と思われた.他の1例は残胃に発生した有茎性ポリープで,初回生検にて良性とされたが,1年後の生検にて悪性の疑い,さらに4年間生検にて経過観察,最終的に癌と診断された.術後,癌の浸潤は粘膜内と判定され,ポリープからの癌化例と考えられた,このような例から経過観察には生検が必ず必要であると同時に肉眼的変化にも注目しなければならないことが示唆された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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