日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
経内視鏡的胃潰瘍面積の一新測定法―5mm円盤法と透明板法について―
大井田 正人岡田 信之勝又 伴栄西元寺 克礼岡部 治弥
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 24 巻 2 号 p. 225-233_1

詳細
抄録
1980年,M.Classenらは直径5mmのゴム円盤を経内視鏡的に胃潰瘍内またはその近傍におき,うつされた写真のゴム円盤と潰瘍との面積比から胃潰瘍の面積を算出する一新方法を口演発表した.著者らは,その口演抄録にヒントをえてその方法について基礎的検討を進めた結果,M.Classenらの方法論そのままでは内視鏡レンズの光学的歪曲率を考慮していないため,内視鏡の機種および被写体との撮影距離によって真の面積との誤差が大きく,そのままでは応用出来ない事が判明した.今回,著者らが使用した機種はオリンパス製GTF-B100とGIF-P2であるが,前者では被写体との距離(Lens-Object-Distance:以下LODと略称す.)3cm未満,後者では5cm未満ではM.Classenらの方法は使用できない.その補正方法として方眼紙を内視鏡にて撮影しレンズの歪曲性を面でとらえた透明計測板を創案作製した.これを潰瘍の内視鏡写真に重ねて面積測定すると,LODの遠近にかかわらずその誤差率は1割以下とする事が可能となった.これら透明計測板を内視鏡の機種およびLODに応じて使いわける事により,従来本質的に不可能と考えられていた内視鏡的潰瘍面積測定がほぼ正確に行える様になった.本法は,今後潰瘍の治癒縮小過程のより細かな分析を初め潰瘍の治癒効果判定等に関しての臨床研究に極めて有力な武器となる事が期待される.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top