日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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新型広角大腸ファイバースコープFCS-L3の使用成績
藤田 潔渡辺 正俊針間 喬内田 善仁河野 裕藤川 佳範野村 幸治播磨 一雄佐高 万理男竹本 忠良
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1982 年 24 巻 2 号 p. 330-335

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抄録
われわれは,最近5カ月間に町田製作所製の新型広角大腸ファイバースコープFCS-L3を,71症例,84回の検査に用い,その有用性について検討した. 丹羽その他の報告にもあるように,大腸ファイバースコープは,挿入性の面からは,S状結腸では軟らかいスコープが,深部結腸では,やや硬いスコープが挿入性が高いとされており,また,被検者の苦痛の面からは,スコープの細いものほど苦痛を軽く検査できると考えられている.これらの面を,より満足できるものに近ずけようと製作されたのがこのスコープであり,視野角を広角にするとともに,先端から手元操作部にかけ管径と硬度が段階的に変えられており,先端は12.0mm手元部は13.5mmとなっている.この結果,挿入性も良好であり,苦痛度も少ないばかりでなく,さらに観察能記録性もすぐれたスコープとなった.しかし,太さと硬さの関係細く軟らかい部分の長さの関係について,今後とも検討の余地があると考えている.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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