抄録
アルゴンレーザ光を光路切替え装置と光ファイバーケーブルによって,遠隔の複数の内視鏡検査室に分配するシステム(LAPODシステム)が町田製作所ならびに古河電気工業によって開発され,われわれの施設ではじめて実用化した. 遠隔の検査室とは,160m離れたレントゲン室,135m離れた外来手術室,55m離れた内視鏡室である.レーザ発振器設置個所で波長と回路の選択を行うと,あとは各検査室の信号端末装置にて遠隔装作が行える.ヒトに対する安全性,光ファイバー切断時の火災等を考慮して,二重三重の安全装置が組み込まれた. 各種レーザ内視鏡検査は,本システムによって最も適切な検査室で自由に行えるようになり,利用範囲の拡大,検査の効率化に有用であった.