日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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膵性胸水におけるERP像の意義
桑山 肇竹内 勝啓池田 裕子松田 昌和田代 義教富野 佳朗小橋 恵津五味 清英阿部 政直金田 春雄松尾 裕本田 利男東 義治乙黒 源宏三枝 孝文堀米 政利
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1983 年 25 巻 7 号 p. 995-1005

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抄録
 膵炎の非定型的合併症の1つである胸水貯留3例のERP所見について検討を行なった.1例は急性膵炎に伴なう胸水で,他の2例は慢性膵炎によるものであった.それらのERP所見は,急性膵炎例ではほぼ正常の膵管像を示し,慢性膵炎の1例では膵頭部に巨大なpseudocystを認めたが,内痩は証明し得なかった.残りの1例では,体部膵管のleakageが大動脈裂孔を介して縦隔洞へ達する膵胸腔痩を形成していた.膵性胸水は,膵の炎症に伴なって一過性反応性に出現するものと,膵の炎症とは直接関係なく慢性反復性に出現するものとがあり,通常前者は少量の胸水貯留で後者は大量の胸水貯留である.後者の慢性膵性胸水は,内痩形成による膵液そのものであり血中アミラーゼ上昇は胸水からの吸収を反映していることが示唆された.従って,慢性膵性胸水は血中アミラーゼ値と関係なく,出来る限り早期にERPを行なってそのdisruption部位を確認することが重要である.
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