日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
小児の大腸内視鏡検査のための前処置法の検討
多田 正大清水 誠治小山 邦彦稲富 五十雄川井 啓市
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 27 巻 6 号 p. 969-973

詳細
抄録
 小児の大腸内視鏡検査を行うにあたって腸管内を清浄にするための前処置法のあり方について検討した.小児を年齢によって分け,1歳未満の乳児,1~6歳の幼児,7~10歳の年少学童,11~14歳の学童別に前処置を支分けた.その結果,1歳未満,7~10歳および11~14歳の群の前処置はほぼ満足できる効果がえられたが,1~6歳の幼児では下部大腸では22%,中部大腸で9%,右半結腸で12%が前処置は不良であった.幼児は検査に対する理解力に乏しく,食餌制限や下剤の内服,浣腸等の処置を行うことが困難であるため,前処置不良例が少くなかったことと考えられたが,この年齢層の小児に対する効果的な前処置法のあり方が考案されなければならない.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top