抄録
閉塞性黄疸に対するドレナージ術として,最近その臨床的有用性が認められている内視鏡的胆管ドレナージのドレナージ効果を減黄効果および維持期間について評価検討した.減黄効果の評価には,"減黄指数"により減黄効果の定量的な比較を可能とし,内視鏡的胆管ドレナージのドレナージチューブの差による減黄効果を経皮経肝胆管ドレナージも含め比較検討した.減黄効果は,内視鏡的内瘻術が,外瘻法である経皮経肝胆管ドレナージやnaso-biliary drainageに比べて極めて優れており,さらに,内径の太いチューブの減黄効果が良好である傾向を認めた.ドレナージチューブの維持期間は,チューブの差に伴う明らかな差を認めず,症例側の要因がその維持期間にもたらす影響が大きいと考えられた.