抄録
昭和54年1月からの7年間に経験した新生児の内視鏡検査を振返り,手技の実際や適応について検討を加えるとともに,今後の展望についても言及した.新生児の内視鏡検査施行症例は23回(20例)で,同期間中に施行された15歳以下の小児の内視鏡検査499回の4.6%にあたる.検査の目的は1)先天奇形の診断7回,2)吐下血の診断2回,3)治療1回,4)VTR一を用いた機能検査8回,5)その他5回に大別することができた.検査施行時の日齢は13.7±6.6日,体重は3142.8±717.3gであった.新生児では,消化管のサイズが極めて小さく,壁も脆弱であるために,内視鏡検査施行にあたっては繊細な操作が必要であるが,対象疾患の特殊性を考慮に入れ,疾患の診断にとどまらず,治療や機能検査への応用を行なうことにより,新生児の内視鏡検査の意義は拡って行くものと考えられる.